「オーダーカーテンを作ってみたいけれど、何をどう選べばいいかわからない」——そんな声をよくお聞きします。スタイル・機能・生地の選択肢が豊富なオーダーカーテンだからこそ、選ぶ際のポイントを事前に知っておくと安心です。この記事では、空間デザインで培った豊富な経験をもとに、インテリア全体を見据えたデザイナーならではの視点から、空間の完成度を高めるオーダーカーテン選びの4つのポイントをご紹介します。まずはじめにオーダーカーテンとは何かを知りたい方は、前の記事もあわせてご覧ください。
この記事の要点
- オーダーカーテン選びは「スタイル→機能→生地→採寸」の順で整理すると決めやすい
- スタイルはドレープ・シェード・ブラインドの3系統。窓の形状と開閉頻度で選ぶ
- 機能は遮光(JIS L 1055 A法・3等級)・遮熱・防炎(高さ31m超の建物では義務)・防音・UVカット・電動
- 採寸は仕上がりを左右する最重要工程。当店は港区を中心に無料出張採寸(予約制)
1. スタイルを選ぶ:ドレープ・シェード・ブラインド
最初に決めるのは「どんな形にするか」です。窓の形状や開閉の用途によって適したスタイルが変わります。

ドレープカーテン
左右に開閉するもっともオーソドックスなスタイルです。ひだの取り方によって表情が大きく変わります。2倍ひだ(3つ山)はたっぷりとした重厚感、1.5倍ひだ(2つ山)はすっきりとした軽やかな印象、フラットはカジュアルでモダン、ウェーブスタイルは均等なウェーブが続くスタイリッシュな仕上がりです。日常的に出入りする掃き出し窓や、大きく開け閉めする窓に最も適しています。

シェード(ローマンシェード)
生地を上下に束ねるスタイルです。コンパクトですっきりとした印象で、小窓・腰高窓・頻繁に開閉しない窓に適しています。形状のバリエーションはプレーン(フラットに畳み上がる)・バルーン(裾がふんわり膨らむ)・ウェーブ(畳み上がり時に波打つ)などがあります。光の入り加減を高さで調節できるため、西日が気になる窓にも重宝します。

ブラインド・バーチカルブラインド
スラット(羽根)の角度で光を細かく調整できるスタイルです。縦型のバーチカルブラインドは大開口窓に向いており、モダンでスタイリッシュな空間に自然に馴染みます。ファブリック素材のバーチカルブラインドはカーテンの柔らかさとブラインドの機能性を両立できます。
2. 機能を選ぶ:目的に合わせて決める
カーテンに求める機能によって、選ぶべき生地や仕様が変わります。「どの部屋に・何のために使うか」を先に整理しておくと選択が絞りやすくなります。

遮光
寝室や映像を楽しむ部屋など、光を遮りたい場合に選びます。遮光等級は、JIS L 1055 A法による測定をもとに日本インテリア協会(NIF)が定めるもので、1級(遮光率99.99%以上)・2級(99.80%以上99.99%未満)・3級(99.40%以上99.80%未満)の3段階に分けられます。完全に光を通さない「完全遮光」生地もあり、用途と好みで使い分けます。なお遮光等級が高いほど生地が厚く重くなる傾向があるため、電動化との組み合わせも検討に値します。遮光の考え方はBlackoutとシアーの選び方でさらに詳しく解説しています。
遮熱・断熱
夏の西日対策や冬の冷気対策に有効です。特殊コーティング生地や裏地を組み合わせることで効果を高めることができます。タワーマンションの大開口部など、ガラス面積が大きいほど断熱効果の差が出やすいため、投資対効果が高い機能です。
防炎
消防法により、高さ31mを超える建物(高層マンションの概ね11階相当以上)では、居住フロアに関係なく防炎カーテンの使用が義務付けられています。ホテルや商業施設も対象です。防炎カーテンには防炎ラベルが縫い付けられており、フィスバなどの高級ブランドでもデザイン性の高い防炎商品の生地を展開しています。詳しくは安心の防炎カーテンをご覧ください。
防音・吸音
道路沿いや電車沿線など外部騒音が気になる場合、または室内の音を漏らしたくない場合に有効です。生地の密度・重量・裏地の有無が防音性能に影響します。完全な防音は難しいですが、厚手の2倍ひだカーテン+裏地の組み合わせで体感できる差が出ます。
UVカット
家具や床材の日焼けを防ぎたい場合に有効です。特にレース生地(薄地)にUVカット機能を持たせることで、昼間の採光を確保しながら紫外線を遮断できます。
電動
大開口の窓・高所の窓・毎日の開閉が負担になる場合に便利です。当店で主に取り扱うTOSO・タチカワ(立川ブラインド工業)の電動カーテンレールは、リモコンやスイッチに加えてスマートフォンでの操作に対応しています(TOSOは専用アプリ「TOSO Connect」、タチカワはスマートホームアプリ「HomeLink」との連携。いずれも対応機種・別売オプションなどの条件があります)。スマートスピーカーによる音声操作も、IoTアダプタやスマートリモコンとの組み合わせで可能です。電動化はドレープカーテン・バーチカルブラインド・シェードのいずれにも組み込めます。詳しくは電動カーテンとはをご覧ください。

3. 生地を選ぶ:素材・品質・光の透過率
生地選びはオーダーカーテンの醍醐味です。素材・色・柄・光の透過率など選ぶ要素は多岐にわたります。まず「先染め(糸染め)生地」と「プリント生地」の違いを押さえておきましょう。
先染め(糸染め)生地は糸の段階から染色し、織りで柄を出した生地で、色の深みと立体感があり経年変化も美しいです。ジャカード織り・ベルベット・刺繍などがこれにあたります。プリント生地は織り上げた生地に後から印刷する手法で、低コストで多様な柄を実現できますが、高級感や耐光性では先染めに劣る傾向があります。既製品は無地染め(後染め)やプリント生地が中心です。

ドレープ生地(厚地)
部屋の雰囲気を大きく左右する主役の生地です。The Curtain ハウスオブジャパンでは、アルマーニ / カーザ・ウィリアム・モリス・クリエーション バウマン・フィスバなど世界の高品質ファブリックブランドを取り扱っています(取扱ブランド一覧)。デザイナーが耐光堅牢度・防炎認定の有無・光の透過性などを踏まえて用途に合った生地をご提案します。
レース生地(薄地・シアー)
外からの視線を遮りながら光を取り入れる役割を担います。ボイル(薄く透け感が強い)・オーガンジー(光沢のある薄地)・ミラーレース(外から見えにくい機能性タイプ)など種類は多様です。透け感・プライバシー性能・UVカット率は生地によって大きく異なるため、必ずサンプルを実際の窓にあてて確認することをお勧めします。
裏地
高級な輸入生地に裏地を付けることで、日光による生地の色褪せや劣化を防ぎ、ドレープの落ち方が格段に美しくなります。遮光・遮熱・防音性能の向上にも効果があります。長く使うことを前提とした高品質なオーダーカーテンには、裏地の取り付けを推奨しています。
4. 採寸とレールのポイント
オーダーカーテンは採寸が仕上がりを左右します。カーテンレールの種類(機能性レール・装飾レール)やリングランナーの有無によって丈の計算方法が変わり、数mmのずれが完成後の見栄えに影響します。「自分で測ったサイズで注文したら裾が足りなかった」というケースは珍しくありません。詳しい測り方はカーテンの採寸方法をご覧ください。
The Curtain ハウスオブジャパンでは採寸はすべてデザイナーまたはスタッフが行います。港区を中心としたエリアへ無料出張で採寸に伺います(対応エリア・条件はお問い合わせ時にご確認ください)。
よくある質問

ドレープとシェード、どちらが向いていますか?
毎日出入りする掃き出し窓や大きな窓にはドレープカーテン、小窓や腰高窓・頻繁に開閉しない窓にはシェードが適しています。同じ部屋の大窓にドレープ、小窓に同じ生地でシェードを合わせるコーディネートも人気です。
防炎カーテンは必ず必要ですか?
高さ31mを超える建物(マンションの概ね11階以上)にお住まいの場合、消防法により防炎カーテンの使用が義務付けられています。該当する場合は防炎ラベル付きのカーテンを選んでください。それ以外の住宅では義務ではありませんが、安全性の観点から検討する価値があります。
レースカーテンは必要ですか?
必須ではありませんが、日中のプライバシー確保・UVカット・眩しさの軽減という観点から、ドレープと組み合わせるのが一般的です。外からの視線が気になる立地や、家具・フローリングの日焼けを防ぎたい場合は特にお勧めします。
電動カーテンはどんな窓に向いていますか?
幅3m以上の大開口窓、手が届きにくい高所の窓、毎日の開閉が大変な重い生地を使用する場合に特に向いています。タイマー設定により、起床・就寝の時刻に合わせて自動開閉させることも可能です。
まとめ:迷ったときはデザイナーに相談を
オーダーカーテンの選び方は、スタイル→機能→生地→採寸の順に整理していくと決めやすくなります。とはいえ、スタイル・機能・生地の組み合わせは無数にあり、実際には「何から決めればいいかわからない」という方がほとんどです。
The Curtain ハウスオブジャパンでは、デザイナーが直接ご相談を承っています。お部屋の写真や窓のサイズ、ご予算をお伝えいただければ、ご要望に合ったプランをご提案します。ご相談はすべて予約制で、東京・港区元麻布のオフィスへのご来訪またはオンラインでの対応が可能です。
